熱海でのアラジン、デイジー

飼い主の両親が住んでいた熱海のマンションは、幸いペット可だったので、アラジンとデイジーは少なくとも月に一度はそこを訪問しました。そして、熱海の街や海岸を隅々までお散歩し、人のいない小さな入り江なども探検したり。
ときには、湯河原や熱川にあったドッグランにも遠征して、すっかり熱海になじんでいました。

ただ、飼い主の父はパーキンソン病でしたし、母はその父の介護に追われてだんだん気持ちの余裕を失っていきました。
年齢からくる注意力の低下などもあり、犬たちには有害な人間の薬がリビングの低いテーブルに置いてあったり、ベランダにガーデニングの肥料などが何気なくむきだしておかれていたりして、誤飲や誤食など気を付けてはいてもヒヤッとすることもよくありました。

熱海に通う日々は2007年まで続きましたが、飼い主の父がこの世を去って、母が東京に戻ってくることになってからはすっかり足が遠のいてしまいました。
それでも、こんなアラジンとデイジーも人の心の支えになっていたんだと思えるようなエピソードもありました。それは、父の葬儀のときに母に聞いた話ですが、母が自室で泣いているとアラジンとデイジーがやってきて涙をペロッとなめてくれたそうで、それがとてもありがたかったということです。犬の力って不思議なものです。

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